亀の尾は、酒米として有名ですが、食べてみると、その深いうまみとしっかりした食感に、思わずため息。
 
いくらでも食べられる、たいへんおいしいお米です。
 
お米の源流ともいえる「亀の尾」一度ご賞味ください。

 

有名品種の祖「亀の尾」

つや姫、ササニシキ・コシヒカリ・あきたこまちといった現在の有名品種の祖である。
 
明治初期に山形県余目町(現・庄内町)の篤農家、阿部亀治翁発見、育種した幻の米「亀の尾」。
 
近隣の田んぼで、冷害に耐え実っている3本の穂を見つけたことがキッカケです。
 
阿部亀治の1字を取り亀の尾と命名。一時は「亀の王」との命名案があったが、阿部亀治がその名前は恐れ多いと、「亀の尾」に落ち着いた。
 
品質のよさから、東日本酒を中心に急拡大。また現在の代表的な酒米の祖先となる。
 
当時は西の雄町、東の亀の尾と呼ばれるくらい有名な酒米だった。

 

なぜ「幻の米」となったのか。

素晴らしいお米、味わいのよさから広く栽培されたが、害虫などに弱いという弱点があること。
 
また、化学肥料や農薬を使うと米が極端にもろくなるといった一面を持っており、現代の農法に向かないという特性をもっています。
 
そういった栽培の難しさから、昭和に入り途絶え、美味しさが語り継がれるだけの「幻の米」となりました。

 

亀の尾の美味しい炊き方

亀の尾は、コシヒカリやササニシキに比べて、粒がしっかりしたお米です。
 
いつもと同じ水加減で炊くと、硬いと感じるかもしれません。
 
炊飯器を使用される際、水の量を約10%多めに増やして炊飯していただくとふっくら炊きあがると思います。
 
土鍋、圧力鍋などの場合は、ものによって特徴があると思いますので、
 
一度普段通りに炊いていただき、食感を確認したうえで水の量を調整されることをおすすめします。