江戸期の農法「中打ち八へん農法」を現代流に再現した自然栽培

山形県酒田市にある荒生勘四郎農場では、江戸期の農法「中打ち八へん農法」を現代流に再現し自然栽培でいのちの力あふれるお米を育てています。

自然栽培は難しく、高い志があってもなかなか実現できない農法のため、「行ってみたい!見てみたい!感じてみたい!」と自然栽培で育てた「奇跡のリンゴ」で有名な弘前の木村さんをはじめ全国各地、果ては海外からも見学に来る方が後を絶ちません。

自然栽培米:無農薬・無肥料を徹底

自然の循環から生まれる栄養を上手に活用することで、化学肥料、農薬はもちろん、肥料も不使用で、お米を育てています。

ある日手に取った江戸時代の農書からこの栽培方法と出会い、挑戦が始まりました。

「まだ化学肥料や農薬がなかった江戸時代にどんな風にお米を育ててたんだろう?」、「いったいどんな味なんだろう?」と些細な疑問と興味が湧き栽培を始めることになったのです。

そこから試行錯誤の日々が続きましたが、通常の3倍以上も土を耕し、頻繁に除草に入ることで、良質の土壌を作り出すことにとうとう成功しました。

農学博士が育てたお米

些細な疑問と興味から始まった栽培ですが、次第に中打ち八へん農法の魅力に引き込まれ、山形大学にて研究を重ねる日々が続きました。その結果ついには農学博士号の取得にまで至るまでになりました。

江戸期の農法「中打ち八へん農法」を現代流に再現した「いのちの力あふれる自然栽培米」を食べてみませんか?

自家採種でつないできた種もみ

自家採取とは、自らが育てたお米から種を採りそれを翌年の種もみとして繋いでいくことです。

その田んぼで育ち様々な気象の変化を乗り越えて繋がれてきた種もみがさらに強く美味しいお米に育ちます。

苗作りは外の厳しい環境で

自家採取した種もみは一つ一つ独立したポット苗に植えられ屋外で育てられます。

通常はビニールハウス内で保温器を使い加温して芽を出させますが、これらを一切せず、あくまで自然の形に添って行っています。

天然記念物のカブトエビも

山形県では、天然記念物に指定され、約2億年前からその姿を変えずに生きている、生きた化石と呼ばれているカブトエビがこの田んぼの住人です。

以前は多くの田んぼで普通に見られそうですが、農薬が普及してからは、ほとんど見られなくなったそうです。

そんなカブトエビが田んぼをスイスイと泳ぐ姿は感動的ですらあります。

ミシュラン一つ星のお店でご用達

この自然農法で現代に蘇ったお米は、安心安全なだけではなくミシュランに掲載され有名店として名高いお寿司屋さんや老舗自然食レストランのオーナーが惚れ込むほどの美味しいお米です。

荒生勘四郎農場のお米が食べられるお店
・ミシュラン一つ星認定 「鮨 山沙」

・老舗 自然食レストラン MOMINOKI HOUSE

各メディアで取り上げられ著書も出版

各メディアで驚きをもって取り上げられています。

また著書「自然との共生を目指すコメ作り」を出版しています。

ご興味のある方はぜひご愛読ください。

見た目よりも、しなやかに育ったお米を

無肥料・無農薬で行う自然栽培では、一般的な農薬や化学肥料を使う慣行栽培に比べてどうしても一等米の割合は少なくなります。

栽培する年によっても、粒が小さめだったり、青米が多かったり、カメムシによる被害粒が多かったりすることもあります。

お米の粒が大きいことや見た目が美しいことも大切ですが、自然の中でしなやかに育った稲から採れるひと粒ひと粒のいのちが美しく輝いているお米を作ることを何より大切にしています。

収穫後、天日により自然に乾燥

なるべく自然に近く、お米に負荷のかからないように、できる限り田んぼで自然に乾燥させ、時期を見計らって収穫し、乾燥機で最終調製します。

乾燥機による作業は主に加温なしの送風乾燥ですが、水分量が高かったり、気温が低く乾燥が進まない場合には夏場の最高気温を下回る30度以下に加温して乾燥します。

お米は出荷前に最終選別を行なっていますが、ごくたまに籾やヒエ、クサネムの種子が混入していることもあります。ご理解ご了承をお願いいたします。

なお、ヒエやクサネム種子は雑穀ですので、お米と一緒に食べても問題ありません。

また、うすみどり色のお米が多い場合があります。

こちらは通称青米と呼ばれる未登熟米ですが、食べてみると実に美味しく、稲刈りが遅れていない証明にもなっています。

青米が混ざったお米が届きましたら「稲刈りが遅れていない、若々しい美味しいお米が届いた」と思っていただければ幸いです。

ぜひそのフレッシュな若さ溢れる美味しいお米を味わってください。